売却したい物件の内覧で好印象を与えるポイントや注意点を紹介!
自宅を売却するために不動産会社と媒介契約を結んだら、いよいよ物件の内覧に向けて準備をしていきます。
内覧とは購入希望者が自宅に訪れて、家の中やその周辺を見て回ること。
当記事では、物件の内覧で買主に好印象を与えるポイントや注意点などを紹介します。
「そのうち売れるだろう」と思っていても、内覧からなかなか売却に結びつかず、日が経つごとに不安が大きくなる売主さんは多いのではないでしょうか。
もしかしたら自分の気づかないところで、買主に物件のマイナスなイメージを与えてしまっているのかもしれません。
一日でも早く家を売るためにも、自分たちの内覧に改善の余地はないかどうか、今一度見直してみましょう。
内覧(内見)とは?不動産売却において重要なステップ
家やマンションを売り出すと、ネットやチラシで物件情報を見た人から、内覧(内見)の申し込みが入るようになります。
内覧申し込みが入ると、不動産会社を通して売主と買主で内覧の日程を調整。
内覧当日、買主は営業担当者の案内で建物や室内、敷地内をひと通り見て回ります。
内覧で物件のよい印象を与える3つのポイント!
売主は買主に物件を気に入ってもらえるよう、内覧に向けた事前準備が必要です。
少しでも物件のよい印象を与えるために、売主が押さえておきたいポイントは次のとおり。
それぞれのポイントを、詳しくみていきましょう。
【内覧のポイントその1】きちんと掃除や整理整頓がされているか
内覧当日は部屋の掃除や整理整頓が、きちんとおこなわれていることが基本です。
部屋のあちこちにゴミが落ちていたり、ホコリまみれだったりでは、せっかく興味を持ってきてくれた買主の購入意欲が落ちてしまいます。
水回りや外壁など素人の手で落としきれない汚れは、プロのクリーニング業者に任せるのもひとつの手。
築年数の古い物件でも、日々のメンテナンスが行き届いていれば、大きなイメージアップにつながります。
内覧の問い合わせは、販売活動開始後に突然入ってくるもの。
担当者の連絡が来てから慌てて掃除し始めるのではなく、日頃から小さな掃除を積み重ねておくことがポイントです。
内覧当日は最低限の掃除だけで済むので、時間や心にゆとりを持って買主を迎え入れることができます。
【内覧のポイントその2】部屋に置かれているモノが最小限であるか
家のなかのモノはなるべく片付けて、広い空間づくりを心がけることが大切です。
内覧で訪れた人は、自分たちが実際に住むことをイメージしながら室内を見て回ります。
部屋のなかにモノが溢れていると、視野からの情報量が多くなって、なかなか自分たちの暮らしをイメージすることができません。
居住中の場合は必要最低限の家具や家電だけを残して、なるべく売主の生活感を出さないように意識しましょう。
【内覧のポイントその3】買主に間違った対応をしていないか
内覧当日、買主は売主の印象や人柄もよくチェックしています。
売主の印象は物件の信頼度に大きく影響するため、警戒心や不信感を抱かれないよう適切に対応することがポイント。
感じの悪い対応はもちろんですが、営業マンのような雰囲気で積極的に話しかける行為もふさわしくありません。
基本的な物件案内は営業担当者に任せて、買主からなにか質問があれば答えるといった対応で十分です。
内覧時に買主からよくされる質問は、次のとおり。
- どうして売却するんですか?
- リフォーム歴はありますか?
- いくらで購入したんですか?
- 近所付き合いはどうですか?
- 学校や幼稚園、スーパーまでの距離は?
なかには言いづらい事情もありますが、買主の信頼を得るにはどの質問に対しても正直に事実を答えることが大切です。
悪い印象だけが残らないように、物件のネガティブな情報を伝えたあとは、この家に住む大きなメリットも伝えることがポイント。
「道路の騒音が気になるけど、コンビニが徒歩1分圏内で便利」と一言添えるだけでも、買主に与える印象は大きく変わります。
内覧で売主が心得ておきたい3つの注意点やトラブル対策
物件の内覧で売主が注意したい点は、次のとおり。
それぞれの注意点を、詳しくみていきましょう。
【内覧の注意点その1】普段から生活臭対策を徹底しておく
内覧当日は買主を迎えるまでに、部屋の換気を徹底して生活臭のない状態にしておきましょう。
友人や他人の家にお邪魔すると、ふとした瞬間にその家特有の匂いを感じることがあります。
生活臭の厄介なところは、そこに住んでいる当本人たちがなかなか気付きにくいこと。
とくに居住中の内覧はペットや煙草、食べ物などの匂いに気を配ることが大切です。
内覧時に生活臭が漂っていると、買主の購入意欲が一気に下がってしまいます。
掃除や整理整頓はもちろん、日頃から部屋の換気も心がけて、内覧に向けた生活臭対策をしておきましょう。
【内覧の注意点その2】物件の不具合も隠さずにきちんと伝える
設備不良や壁の傷など、売却において不都合な部分も隠さずに、きちんと伝えることが大切。
たとえ内覧時に見つからなかったとしても、売却後に見つかった物件の不具合は基本的に売主が責任を取らなければなりません。
場合によっては「損害賠償の請求」「売買契約の取り消し」に発展してしまう恐れも。
自分で直せる不具合はできるだけ補修して、直さない箇所については、遅くとも売買契約前にはきちんと買主に伝えましょう。
売却後の不具合における売主の責任について「インスペクションとは?瑕疵保険の加入とセットで行うメリット」で詳しく解説しています。
【内覧の注意点その3】買主との直接交渉はトラブル発展のもと
「これをもらえると嬉しいです」「大丈夫ですよ」などと、内覧時は買主との直接交渉をおこなわないようにしましょう。
また買主が出した条件を簡単に承諾することも、後のトラブルにつながりがち。
その場のノリで言ったことをすっかり忘れてしまい、引き渡しの際に揉め事へ発展する恐れがあります。
もし営業担当者のいないところで買主から交渉された場合は「現時点では決めていません」などといって、自然に会話を流しましょう。
内覧の理想はホームステージング!住みたい物件を演出しよう
自宅を売れやすくする、良い方法はないですか?
内覧のコツは「理想の暮らしが想像できる空間づくり」を意識すること。
リビングの観葉植物やティータイムセット、屋上のテラスガーデンなど、おしゃれなインテリアに囲まれているだけで、気分が高揚してしまいますよね。
じつは売却中の物件でも、専門業者に依頼して、このような理想の空間づくりを演出できます。
売却する物件におしゃれな家具やインテリアを配置して、モデルルームのように仕上げてもらうサービスを「ホームステージング」といいます。
ホームステージングによって演出された空間を気に入ってもらえれば、買主の満足度や購入意欲をぐんと高めることが可能です。
またドレスアップした室内の写真をWebサイトに掲載することで、ユーザーの関心が高まり、内覧希望者が増えるメリットにもつながります。
内覧当日のみインテリアを配置してもらうプランであれば、5万円ほどで利用可能です。
でもこれで早く家が売れるなら、すぐにでもお願いしたいです。
ただ必ずしも希望通りに物件を売却できるとは限りません。
不動産会社の担当者ともよく相談して、サービスを利用するかどうか決めましょう。
内覧で物件の好印象を与えて不動産の売却につなげよう
また実際に住んでいる売主の印象も、物件の良し悪しを決める判断材料となります。
内覧時はセールストークのような振る舞いを控えて、買主の質問にすぐ答えられるよう、いくつかの回答を用意しておきましょう。
物件の良さを最大限にアピールしたい場合は、ホームステージングを利用して、理想の空間づくりをプロに依頼するのもひとつの手段です。
洗練された空間が内覧者の心に響けば、今まで何も反応がなかった期間を上回る勢いで、売却のステップを進められるケースも。
ただしホームステージングの実施が、必ずしも早期の売却につながるわけではありません。
不動産会社ともよく話し合って、本当にサービスの利用必要なのかどうかを判断しましょう。