マンションの売却期間は3~6カ月が目安!売れないときの対処法紹介
マンションを売るなら、売却期間はなるべく短いほうが安心ですよね。
「住み替えで新しい家を買うから、購入資金を準備するために早く売りたい」「物件の立地が良いとはいえないので、いつ売れるか心配」など、売却を焦っている人もいるでしょう。
売主自身が工夫・注意することで、短い期間での売却が可能な場合もあるのです。
この記事では、マンションの売却期間の目安や、どのようなことが売却期間の長さに影響するかを解説。なかなか売れない場合の対処法も紹介します。
マンションの売却期間は3~6カ月が目安!全体の流れを確認しよう
そのためマンションの売却期間は、3~6カ月くらいが目安と考えておくべきです。
- 査定で、物件価格の目安などを確認する
- 不動産会社と媒介契約する
- 売却活動が行われる
- 購入希望者と交渉する(価格など)
- 購入者と売買契約をする
- 手付金を受け取る
- 残代金を受け取る
- 物件の引き渡しを行う
手順 | 期間の目安 |
---|---|
1~2 | 1~4週間 |
3~5 | 1~3カ月 |
6~8 | 1~2カ月 |
そのため「いつ売れるか」を事前に予想するのは難しいのです。
不動産売却の流れ、各手順での注意点などは「不動産売却の流れを分かりやすく解説!」で詳しく解説しています。
マンションの売却期間が長期化すると、ますます売りづらくなる
「なるべく高く売りたいから、自分の希望と合う購入者を見つけたい」などの理由により、長い時間をかけてじっくり売却を行いたい人もいるのではないでしょうか。
しかしマンションの売却期間が長すぎると、次のようなデメリットが生じます。
- 「売れない物件」という印象がつき、ますます売りづらくなる
- 業者が熱心に売却活動をしてくれなくなる可能性もある
- 管理費や修繕積立金などの支払いがかさむ
売り急ぎすぎると、良くない条件・安い価格で売ってしまう(妥協してしまう)など、よくない結果を招きます。
売却期間の目安を踏まえたうえで、計画的に売却を進めることが重要です。
マンション売却期間の長さを決める5つの要因
マンションの売却期間の長さは、次のような要因によって決まります。
要因 | 内容 |
---|---|
物件の条件 | ・立地 ・築年数 ・間取り ・共用部の管理状況※ など |
開始時期 | ・売り時を考慮して売却開始したか |
売出価格 | ・相場に対して適切か ・ライバル物件はどうか |
内覧での印象 | ・住みたいと思ってもらえるか ・内覧しやすいよう配慮できているか ・アピールポイントが伝わっているか ・悪い点も正直に伝えたか |
不動産会社 | ・マンション仲介ノウハウが豊富か ・売却活動に熱心か ・物件や売主と相性がいいか |
マンションが売れず売却期間が長くなりそうな場合の対処法
いつになったら終わるんだろう・・・。何かいい対処法ないかな?
先ほどお伝えした「売却期間に影響する要因」と関連する部分が多いです。具体的な対処法を、次の章から見ていきましょう。
1、マンションの売却期間が長引きそうなら、売出価格を見直す
あなたのマンションになかなか買い手がつかない場合、売却価格が高い可能性があります。
また売り出し価格が適切であっても、近くのライバル物件(条件が似ている物件)がより安い価格で売られていると、自分の物件が売れないケースも。
そういった状況も確認し、不動産会社とも相談して値下げを検討しましょう。
また売買契約前には、購入希望者との値引き交渉が行われることも覚えておきましょう。
2、マンションの売却期間が長引きそうなら、内覧対策を強化
「内覧会に来る人はいるけれど、なかなか購入につながらない・・・。」そんな場合は、内覧会で購入意欲を上げる工夫が必要です。
マンションの内覧(内見)で、売買契約につなげるポイントを見てみましょう。内覧前には、主に次のような準備が必要です。
- 部屋や水回りなどを掃除しておく
- 部屋が明るく、広く見えるよう工夫する
- 破損部分はできるだけ修理しておく
- 換気・消臭をしっかりしておく
- エントランスやエレベーターも綺麗にする
- アピールポイントが見える状態にする
- 物件や周辺の情報を整理しておく
部屋の印象が良くなるよう、見た目を綺麗にしておくことは大切。
それに加えて物件・周辺の情報などを整理しておくと、買主へ説明したり、質問に答えたりといった対応がスムーズにできます。
内覧当日は、主に次のポイントを意識してみましょう。
- 部屋にいるのは、なるべく対応者のみ
- 過度なおもてなしをしない
- 物件・周辺環境の良さをしっかり伝える
- 傷・汚れなど悪い点も隠さず伝える
住んでいる部屋を売却する場合、内覧時にはなるべく対応者のみがいるようにしましょう。家にいる家族の人数が多いと「ゆっくり内覧できない」「部屋が狭く見える」などのデメリットが生じます。
また「話しかけすぎる」「内見者に付きっきり」「タイミング・状況を考えずお茶を出す」などの過度なおもてなしは、内覧の妨げになることも。
購入者にとっては大きい買い物ですから、じっくり検討できる環境を作ることが大切です。
不動産売却の内覧を成功させるコツ・必要な準備については「売却したい物件の内覧で好印象を与えるポイントや注意点を紹介!」でさらに詳しく説明しています。
3、マンションの売却期間が長引きそうなら、不動産会社を変える
「担当者の対応・売却活動や広告ではマンションが売れない」と判断した場合は、不動産会社を変えることも検討してみましょう。
そのためマルピーさんの売りたい物件に合った業者を選ぶ必要があるんですよ。
いくつかの会社を比べることで、より自分に合った不動産会社を選ぶことが可能。物件情報・依頼者の要望をもとに、提携先から相性のよい不動産会社を提案してくれます。
当サイトで紹介している、オススメの一括査定サイトは次のとおりです。
それぞれ異なる特徴があるので、次の表に記載しておきます。
サイト | 提携先数 | 主な特徴 |
---|---|---|
イエウール | 1,800~ | ・提携先が多い |
ソニー不動産 | ※ |
・片手仲介のみ ・対象は南関東のみ |
すまいValue | 大手6社 | ・提携先は大手のみ ・売却後までサポート |
イエイ | 1,000~ | ・無料相談あり ・お断り代行あり |
HOME4U | 約1,300 | ・国内初の一括査定サイト ・NTTデータグループ運営 |
ソニー不動産は「片手仲介」しか行わないことを公表しているため、囲い込み※によって売却期間を延ばされる心配がありません。
他社で購入希望者が見つかっても対応しないこと。自社で買主を見つけ両手仲介(売主・買主の両方と契約)をし、売主・買主の両方から手数料をもらうことを目的として行われます。
ただし業者を変え売却を再度始めることで、売却期間がより延びてしまう恐れもあります。契約先を変えるか、このままお願いするかは、慎重に検討しましょう。
4、不動産会社に即買取りを依頼する方法も!ただし高くは売れない
「いろいろ手は尽くしたけど、マンション売れそうにない・・・。」「すぐ売らなきゃいけないけど、どうしようもない!」そんな場合は、不動産会社に買い取ってもらうことも考えてみましょう。
マンションを不動産会社に即買い取りしてもらうメリット・デメリットは次のとおりです。
メリット | ・売れる時期が明確 ・早く売れる ・不具合や破損の補修は不要な場合が多い ・内覧の手間が省ける ・近隣に知られないよう対応してもらうことも可能 ・事故物件でも売れる場合あり |
---|---|
デメリット | ・相場より低価格になる場合が多い |
たとえば不動産屋が「再販売したり、賃貸に出したりすれば採算が合う」と判断した場合、マンションの売却はスムーズに進みます。
ただしこの場合、一般客に売るよりも低価格になってしまうことが大半です。
いつまでに売らなければならないのか、どのくらいのお金が必要なのかなど、状況に応じてしっかり検討しましょう。
マンションの売却期間が長引きそうなら対応が必要!業者の買取も検討
売り急ぎはよくないですが、長期化すると余計に売れづらくなるので注意が必要です。
マンションがなかなか売れない場合、売主自身でも行える対策があります。「購入希望者はいるか」「内覧で好印象を与えられているか」など、状況に応じて工夫してみるといいでしょう。
対処しても状況が変わらないのなら、不動産会社に買い取ってもらう方法もあります。
しかし価格は相場より安くなることが多いです。「最低でもこれくらいの値段で売りたい」という目安を考え、住み替えなどで困ることがないよう判断してください。
マンションを売るにあたっては「いくらで売りたい」「いつまでに売りたい」という目標と、その優先順位もはっきりさせておくことが大切です。
基本的にマンションの売却に時間はかかるものですが、方針がはっきりしていれば適切な方法をとりやすくなり、売却時間を短くできます。焦らずベストな売却を目指しましょう。
4年ほど専任の宅建士として不動産業者に勤務し、現在はマンション管理士・消防設備士として独立。
宅建士としての知識や立場を活かし、不動産売買時の疑問点などの相談を受けている。