マンションが売れない理由と対処法【すぐに処分したい人必見】
「マンションがなかなか売れないので、住み替えの準備ができない」「マンションが売れないまま、固定資産税や管理費などの支払いだけが続いている」など、マンション売却で悩んでいませんか?
マンションが売れないままだと、さらに売れづらくなったり、無駄な費用を払い続けることになります。そのため今後の管理・金銭面で不安を抱えている人も多いのでは。
また「立地や築年数などの問題で、どうしても売るのが難しい」「遠方に転勤するから、どうにかしてマンションを手放したい」という場合は、業者に買い取ってもらうのも1つの手です。
この記事ではマンションが売れない原因と対策、マンションを処分する方法をメインに解説していきます。
マンションの売却期間は3~6カ月が目安!長引くほど売れづらくなる
やばいっすね。でもこのまま待てば、いつか売れるっしょ!
次の章で、売れないマンションのデメリットについて見てみましょう。
マンションの売却期間の目安や、期間の長さに影響する要因、売却期間が長引きそうな場合の対処法については、次の記事をご覧ください。
マンションが売れないとどうなる?知っておきたい2つのデメリット
【1】売れないマンションを放置するとますます売れづらくなる
売れないマンションを放置し、不動産会社との契約をただ更新し続けるだけでは、次のような理由でますます買い手がつきにくくなってしまいます。
- 「売れ残り物件」という印象がつく
- 業者が熱心に売却活動をしてくれなくなる場合もある
物件の広告がずっと残っていると、買主に「何か問題があるから売れづらいのでは」と思われる可能性があります。
また不動産会社によっては、売却活動にあまり力を入れてくれなくなるケースもあるのです。
【2】マンションが売れない期間中、費用の支払いが続く
マンションが売れないままだと、住んでいなくても諸費用の支払いは続きます。マンション所有中に生じる出費は、主に次のとおりです。
- 固定資産税
- 都市計画税
- 管理費
- 修繕積立金
金額は物件によってさまざまですが、年間で数十万円も支払わなければならない物件もあります。
特に大規模修繕の周期(約12~15年ごとが目安)に差し掛かる前に、修繕積立金の値上げや、積立金不足による特別徴収金の支払いが必要になるケースもあるので注意しましょう。
ちなみに不動産売却にかかる費用については、別記事「不動産売却にかかる費用を一覧でチェック!売却で戻ってくるお金も」で解説しています。
マンションが売れない理由は、内覧がないこと!その原因・対策を解説
買主は必ずといっていいほど、物件の内覧(内見)をしてから購入を決めます。そのため「内覧に来るかどうか」は、マンション売却を成功させる大きなポイントなのです。
内覧希望者がいないのは、主に次のようなことが原因です。
それぞれの原因・対策について、順番に見ていきましょう。
1、物件情報は内容・写真から魅力が伝わるような工夫が必要!
買主は不動産会社の公式ホームページ・ポータルサイトなどの物件情報を見て、買いたい(内覧したい)物件を探しています。
「そのため物件情報がどう見えるか」は、マンションの売れやすさにも大きく影響するのです。
自分の物件情報を見直し、必要に応じて不動産会社の担当に編集を依頼しましょう。買い手の目にとまりやすい物件情報には、次のような特徴があります。
- メリットが伝わりやすい
- 写真が適度に多い
- 写真の撮り方を工夫している
物件情報に記載される情報は、メリットが具体的で伝わりやすいものが理想。
また写真が少ないとマンションのイメージが伝わりづらいため、外観や部屋の様子が詳しくわかるよう枚数を増やすのもオススメです。
あまり頻繁なケースではありませんが「同じマンションの別フロアに親族を住まわせるため、もう1戸買う」「リフォームで2室をつなげ、1室にするために隣戸を買う」など、同じマンション内で買主が見つかることもあります。
2、物件の需要・売り時を見極め値下げなどを検討しよう
マンションが売れない場合、次のように「需要が低さ」が原因である可能性も。
- 築年数が古すぎる
- 間取りなどが、買主の希望に合っていない
- 立地や交通の便が悪い
- 周辺環境が悪い
このような場合は、不動産会社と相談のうえ値下げも検討したほうがいいでしょう。
ただし近いうちに売り時になりそうなら、そのまま待ってみると買い手が見つかる場合もあります。マンションの売り時は、主に次のとおりです。
- 引っ越しシーズン(春の新生活)
- 秋の転勤シーズン
- その地域で再開発が行われる時期
- 道路拡張・新設設備が行われる時期
- 学校などが移転してくる時期
マンションの売り時・売却時期を見極めることの重要性については、次の記事でさらに詳しく説明しています。
3、マンションの売り出し価格が高すぎないか確認しよう
マンションの売り出し価格が適切でないと、買主が購入をやめてしまう可能性もあります。
売り出し価格を次のポイントから見直し、値下げが必要かどうか検討しましょう。
- 相場に見合っているか
- ライバル物件より高すぎないか
不動産会社に相談するのも1つの手ですが、物件の相場は自分でも調べることが可能です。詳しくは次の記事を参考にしてください。
また物件に見合っていても、近隣・同じ建物内などにライバル物件が潜んでいる可能性も。
ライバル物件が自分より安い価格で売り出されていると、「安いほうがいいから」と買主を取られてしまう可能性があります。
ただし必要以上の値下げは「安すぎるから、何か問題があるのでは」と思われる恐れがあるので、注意してください。
4、不動産会社の売却活動は十分に行われているか確認しよう
マンションが売れない場合、不動産会社(営業担当者)の売却活動も確認してみましょう。
また書面ではなくメールや電話で報告する場合もあります。
「売却活動が不十分」または「今のままで大丈夫か心配」と感じたら、営業担当者に相談してみましょう。その後の対応・態度が悪ければ、不動産会社の変更も検討してみてください。
5、不動産会社による「囲い込み」の恐れがあれば契約先を変えよう
不動産会社による囲い込み※が、マンション売却を妨げている可能性もあります。
売主・買主の両方から報酬をもらう「両手仲介」の形をとるため、次のような行為をすることです。
・物件情報を他社へ紹介しない
・他社で購入(内覧)希望者が見つかっても、対応しない
不動産の仲介における報酬は、1つの取り引きにつき上限が決まっています。複数の業者が関わると、その上限の範囲で報酬を分け合うことに。そのため、できる限り自社だけで取り引きしようとする業者もいるのです。
- 物件情報がレインズ(REINS)※に登録されていない
- レインズに登録されたはずの物件情報が削除された
- 他の不動産会社のホームページなどに物件情報が載っていない
このような会社は信頼性が低いため、別の会社へ媒介契約先を変更しましょう。
また地域によっては、あまりレインズが利用されていない場合もあります。
別記事「おすすめな不動産一括査定サイトを厳選してご紹介!」では、オススメの一括査定サイトを紹介し、サービス内容やメリット・デメリットなど詳しくお伝えしています。
マンションの内覧に人が来ない原因・対処法については、次の記事も参考にしてください。
内覧はあるのにマンションが売れないとき、見直したいポイント
「マンションの内覧には何人か来てくれているけど、なかなか売買契約につながらない・・・。」という場合は、次のようなことが原因として考えられます。
- 物件自体を気に入ってもらえなかった
- じっくり内覧できなかった
- 売主の対応が気になった
内覧を成功させマンションを売るためには、次の対策が必要です。
- 掃除・整理整頓を心がける
- 部屋の中の物を減らす
- 買主へ適切な対応をとる
部屋や共有スペースは綺麗に掃除しておくのが基本。また部屋に置くものは必要最低限に抑え、広く見せる工夫も必要です。物件によっては日当たりも良くなるので、さらに印象が良くなります。
また「買主が見つかってからクロスをきれいにしよう」という考えの人もまれにいますが、このような大きい費用がかからない修繕は、先に済ませておくほうが好印象です。
基本的な案内は、不動産会社の営業担当者に任せれば大丈夫ですよ。
物件の内覧で好印象を与えるポイント・注意したいことについては、次の記事でさらに詳しくお伝えしています。
売れないマンションをすぐ処分したいなら、不動産屋の直接買取も検討
「マンションの固定資産税・管理費などを、これ以上払い続けたくない」「利益が出なくてもいいから、とにかくマンションを手放したい」など、売れないマンションの処分を希望する人もいると思います。
売れないマンションは、不動産会社に直接買い取ってもらうことも可能です。
不動産会社にマンションを買い取ってもらうと、次のようなメリットもあります。
- 不具合や破損の補修は、不要な場合が多い
- 近隣に知られないよう対応してもらうことも可能
- 事故物件でも売れる可能性がある
高く売れても「長いあいだ諸費用を払っていたので、結局損をした」となることも考えられますから。
マンションが売れない理由はさまざま!原因に応じて適切に対処しよう
内覧に来る人が少ない、またはいない場合は、まず内覧まで繋げることが大切。価格や物件情報などを見直し、買い手に興味を持ってもらえるよう工夫が必要です。内覧する人が多くなれば、より良い条件での売却も期待できますよ。
マンションを売れない原因が内覧にあるなら、物件の見せ方(清潔感や広さ)に問題がないか確認してみてください。当日は買主がしっかり見られるよう、売主自身も対応に注意しましょう。
どうしてもマンションが売れない場合、不動産会社に直接買い取ってもらうのも1つの手です。
直接買い取りの場合、価格は相場より低い傾向にあります。しかし売れないまま諸費用を払い続けるより金銭面での負担は軽くなるかもしれません。ぜひ検討してみてください。
「処分を急ぐあまり、値段を安くしすぎてほとんど利益が残らなかった」という声を耳にすることがあります。
値段を安くすることは確かに有効ですが、効果的な広告を適切な市場に投げかけられているかどうか(例えば、ポスティングの一手間を加えるなど)、一度きっちりチェックしてみてからでも遅くありません。
4年ほど専任の宅建士として不動産業者に勤務し、現在はマンション管理士・消防設備士として独立。
宅建士としての知識や立場を活かし、不動産売買時の疑問点などの相談を受けている。
俺は2年くらい売りに出してるけど・・・もっと期間がかかるものなら、焦る必要ないのかな~。