老後の生活費、内訳は?老後の貯金のために今できること3点も紹介
老後のために貯金をしておきたい、と思っても、「老後のイメージがつかなく、どうすればよいかわからない」という方もいるでしょう。
老後のお金は、実際の生活費データをみるとイメージしやすいです。注意点は、データはあくまでも目安だということ。お金に関するさまざまな統計はありますが、実際の金額は個人差があります。
大切なのは、「自分はどんな老後を過ごしたいのか」を考えること。
この記事では、老後の生活費についてのデータやアンケート結果をわかりやすくまとめ、老後をイメージしやすいようにしています。また「老後の生活費のために今できる3つのポイント」や「老後を楽しく暮らすための2つのポイント」も、あわせて紹介。
「あなたにとって理想の老後」について、考えるきっかけにしてみてください。
【老後の生活費平均】月に夫婦で約25万円、一人暮らしで約14万円
毎年総務省が出す統計のうち、「65歳以上の夫婦世帯にかかる生活費の月平均」をみてみましょう。
内容 | 金額 |
---|---|
食費 | 70,058円 |
交通・通信 | 28,524円 |
交際費 | 25,315円 |
教養娯楽 | 24,541円 |
光熱費・水道 | 21,635円 |
保健医療 | 14,995円 |
住居費 | 14,853円 |
家具・家事用品 | 10,273円 |
被服・履物 | 7,465円 |
仕送り金 | 1,748円 |
教育 | 458円 |
(合計) | (247,701円) |
次が、「65歳以上でおひとりさま世帯の、生活費の月平均」です。
内容 | 金額 |
---|---|
食費 | 35,418円 |
交際費 | 17,528円 |
教養娯楽 | 16,852円 |
住居費 | 14,538円 |
交通・通信 | 13,148円 |
光熱費・水道 | 12,989円 |
家具・家事用品 | 6,098円 |
被服・履物 | 3,808円 |
保健医療 | 7,936円 |
仕送り金 | 589円 |
教育 | 0円※ |
(合計) | (142,198円) |
夫婦世帯・おひとりさま世帯ともに、居住費の平均は1万円台。これは「持ち家の居住費がかからない世帯」と、「家賃支払いやローン支払いをしている世帯」を含んで出された平均額です。
先にも述べましたが、統計データを参照するときの注意点は「あくまでも目安」だということ。
具体的な費用は、世帯により異なります。平均値には極端に少ない金額や極端に多い金額が含まれますので、参考値として考えましょう。
ゆとりある老後の生活費は月35万円で大丈夫?将来上がる可能性あり
生命保険文化センターの「平成28年度 生活保障に関する調査」では、次のようなデータが出ています。
費目 | 金額 |
---|---|
最低日常生活費 | 220,000円 |
ゆとりある老後生活費 | 349,000円 |
内容 | 割合 |
---|---|
旅行やレジャー | 60.6% |
身内とのつきあい | 50.1% |
趣味や教養 | 49.7% |
日常生活費の充実 | 49.0% |
耐久消費財の充実 | 27.2% |
子どもや孫への資金援助 | 23.4% |
隣人や友人とのつきあい | 16.1% |
とりあえず貯蓄 | 3.3% |
その他 | 0.6% |
わからない | 0.4% |
生活費のゆとりは、趣味や交際費だけでなく日々の暮らしをより豊かにします。またアンケート結果を見ると、「子どもや孫への資金援助」のように周りをサポートするお金として使いたいという声もあります。
老後に日本中や世界各国を旅行している方って、いますよね。お孫さんに好きなだけ贈り物をしている方々も。ほほえましいなぁ~。
先生、今あるデータの金額を元に、老後資金がいくら必要かを考えるとよいのでしょうか。
なぜなら、この先物価の値上がりや消費税上昇などさまざまな影響を受けることにより、必要な生活費も上がる可能性があるからなんです。
老後の生活費で困らないために!今からすぐにできる3つのこと
老後の生活費で困らないための、今すぐできること3点を紹介します。
老後の生活費で困らない為のポイント1:最適の方法で老後資金を準備
まずは老後資金の貯め方について、紹介します。貯め方の例は次のとおり。
預金、定期預金
<投資>
投資信託・ETF(上場投資信託)投資・株式投資・iDeCo(イデコ)・つみたてNISA(積立NISA)・金投資・個人向け国債・不動産投資
老後資金の貯め方については、別記事「老後資金の貯め方とは?お金を増やすための9つの運用方法を紹介」を参考にしてみてください。
老後の生活費で困らない為のポイント2:民間保険と公的制度の利用
次に、老後に向けた民間保険・公的制度の活用について紹介します。
民間保険や公的制度を活用し、老後起こる予測できない事態にしっかり備えることがおすすめ。
まず民間保険には、次のようなものがあります。
目的 | 保険の種類 |
---|---|
老後の収入補填 | 個人年金保険 |
老後の医療費補助 | 医療保険 がん保険 |
保険の種類や選び方については、別記事「保険の種類をわかりやすく解説!自分に合った保険の選び方を考えよう」で詳しく解説していますので、確認してみてくださいね。
次に、公的制度の活用について紹介します。
国や自治体に申請することでもらえるお金は、しっかりチェックしておきましょう。
たとえば、公的制度の例として次のようなものがあります。
活用するとき | 制度名 |
---|---|
病気・ケガ | ・高額療養費制度 ・医療費控除 ・傷病手当金 ・労災保険 |
介護 | ・介護保険 ・高額介護サービス費 ・介護休業給付金 ・介護保険住宅改修費 ・家族介護慰労金 |
災害・被災 | ・災害見舞金 ・災害減免法 ・災害弔慰金 ・被害者生活再建支援制度 ・災害援護資金 |
身近な人の死亡 | ・遺族基礎年金 ・遺族厚生年金 ・死亡一時金 ・未支給年金の請求 ・埋葬料または葬祭費 |
他にも、老後の生活費で困らないために活用できる公的制度はいろいろあります。制度の具体的な内容など、詳しくは別記事「【保存版まとめ】国や自治体からもらえるお金・公的制度の一覧」を参考にしてみてください。
老後の生活費で困らない為のポイント3:今のお金の収支を見直す
老後資金を準備するためには、「今のお金の収支を見直す」ことも大切。
そうすることで、今の生活の改善に繋がり、老後のお金の使い方も変わっていきます。
そのための方法として、次の2点がおすすめです。
- 家計簿をつける
- プロによる家計診断
老後資金を貯める最初の1歩は家計簿!おすすめのアプリも3つ紹介
家計簿は、「貯金が全然できていない」という方にこそおすすめの方法。
家計簿によって、赤字が黒字に転じた家計も多いのです。ここでは、3つのおすすめ家計簿アプリも紹介します。
「Money Forward ME(マネーフォワード ミー)」は、家計の収支状況はもちろん、電子マネーやクレジットカード・銀行口座などのお金の出入りや残高も、まとめて確認ができるアプリです。
家計・資産状況の分析レポートの表示や予算の管理機能など、便利な家計改善機能も充実。
「おカネレコ」は、手間をかけたくない方へおすすめ!会員登録や初期設定はなく、支出の入力も2秒で完了するほどシンプルで分かりやすいアプリです。
「レシーピ!」は、レシートをスマホのカメラで読み取るだけで、支出の記録を自動入力してくれるアプリ。かわいいキャラクターによる励ましや、購入食材をもとにしたさまざまなレシピの提案など、楽しく続けられるポイントが盛りだくさんです!
老後の貯金ができなくて悩むときは、プロによる家計診断がおすすめ
家計診断は、プロのFPなどが無料・有料で客観的に家計がどうかを診断して、どうすればよいかアドバイスをくれるもの。依頼時に「具体的なお金の収支記録」が必要となるケースが多くありますので、もし家計簿がまだない場合は、そこから始めるとよいでしょう。
老後は、孫と一緒に世界一周もいいなぁ。豪華客船でまわって、色々な国の高級料理を食べたいわ~。おばあちゃんになってもしっかりオシャレしたいし、金婚式も盛大にやろうっと!
老後の生活費をイメージしたら、老後に向けてできることから始めよう
そのため必要最低限の生活費だけでなく、ゆとりある生活費の準備がおすすめです。統計データをみながら、自分はどんな老後生活を贈りたいのか、それにはどれだけのお金が必要なのかをイメージしてみましょう。
家族がいても、おひとりさまでも、理想なのは楽しい老後を過ごすことですよね。
今の生活ももちろん大切。できることを少しずつでも順番に、早めの準備が安心です。
当サイトでは貯蓄や資産運用におすすめの方法、老後資金を増やすコツも紹介しています。ぜひ参考にしてくださいね。